介護・同居・老後の現状
介護・同居・老後の現状
一人暮らし世帯が多い老後の現状
2016年の厚生労働省の調査では、65歳以上の単身世帯は27%程となっており、高齢者の4人に1人は一人暮らしをしている状況です。まだ両親の介護が身近ではない方にとっては、自分の子どもに介護してもらえずに「かわいそう」と思う方もいるかもしれません。
しかし高齢となった親の介護を行うことは簡単なことではありません。自分の親を介護するときが近づいてきたならば、その準備をしておく必要があるのです。
高齢者の単身世帯が増えている理由として、同居を望まない親子関係である他に、経済的な問題などあります。二世帯で住むとした場合の経済的余裕がないという状況である、同居することで仕事を変えなければならないことから、同居することを拒むケースがあるのです。実際に同居し介護することになった場合でも、さまざまなトラブルが発生することもあり、しっかりと夫婦のライフスタイルを考えているつもりでも、介護で壊れてしまうことになりかねません。
介護を行うことで発生するトラブル事例
・精神的なショック
自分の親が1人でトイレにいけなくなったり、認知症により信じられない行動をするようになったり、状況を目の当たりにすることで、親が変わってしまったことのショックを受けてしまいます。
・介護費用の出費
介護するべき親に資産がないと、発生する介護費用は大きな金額となり、自分の子どものために蓄えていたお金を使う事になってしまい、親に対し許せないという気持ちすら出てくる人もいます。
・家族関係の悪化
親の介護が原因で、自分の兄弟ばかりか夫婦間にも問題が発生することがあります。例えば、兄弟の中で介護の費用や介護そのものを一人がしている場合、負担している人は他の兄弟に対して怒りを覚えるケースもあるのです。また、もともと配偶者に対して不満がある場合、その配偶者の親を介護しなければならなくなったことをきっかけに、離婚の問題に発展するほど、夫婦仲に亀裂が入ってしまう事例もあります。
老後の介護は準備が必要
こうした介護のトラブルを避けるためには事前の準備をしておく必要があります。
例えば、40歳以上が加入する介護保険を利用して介護サービスを受けることができますので、まるまるすべての介護を請け負わずに負担を減らすことができます。自己申告の制度のため、まったく知らずに負担しているケースも少なくありません。
仕事の面に関しては、介護休業を取得することもできることを知らずに退職してしまうことも珍しくありません。雇用保険に加入していれば、介護休業中も給付金を受け取ることができるので、兄弟家族で交互に取得すれば経済的負担を減らすことが可能です。
介護休業は法律で定められてはいるものの、勤務先で整備されているかどうかの問題もあり、必ずしも活用できるとも限りません。しかし、介護に関する制度の知識をしっかりと持っているだけでも負担は大きく変わります。何も知らずに介護をはじめて家庭が壊れることのないように、親の老後の介護の準備をしておきましょう。
これらのお悩みや問題は、その道のプロにご相談されてはいかがでしょうか。
一般社団法人【相談の窓口】では、カウンセリングを通じて相談者にとってよりよい状況となるよう問題解決方法の提案も行っております。お問い合わせはこちらをご確認ください。
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